筒井康隆

幻想の未来 (角川文庫 緑 305-1)

この苦しみは私一人に起こったものなのか。倒れ伏す私の周囲を、廃墟の幽鬼がとり巻いて歌い踊る。放射能と炭疽熱で破壊された大都会―。長い地下生活、地上からの音信は途絶え、食糧が不足し動力が停止し、暗黒の時代がやってきた。極限状況で出逢った二人は、子をもうけたが...。進化しきった人間の未来を鬼才・筒井康隆が幻視した表題作ほか、「ふたりの印度人」「アフリカの血」等短篇十篇を収録。

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