芦辺拓

赤死病の館の殺人 (カッパ・ノベルス)

素人探偵・森江春策の助手、新島ともかが迷い込んだ屋敷は、ポーの「赤死病の仮面」を思わせる怪奇な館だった。一室一色に塗り分けられ、複雑に折れ曲がった七つの部屋を黒衣の人影が通り抜けた翌朝、ともかと同宿だったはずの女性・沙耶は失踪し、かわりに無惨な死体が残されていた...。不可能興味横溢する表題作のほか、ジョーカーに扮した殺人者の鮮やかな出現と消失、変転する事件の構図と意外な犯人像、衆人環視下の完全密室の犯罪など本格推理の精髄ともいうべき作品群を収録。大好評『和時計の館の殺人』に続く森江春策シリーズ第二弾。

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