アミタヴゴーシュ

ガラスの宮殿 (新潮クレスト・ブックス)

19世紀末、ビルマ最後の王朝が滅びようとするなか、インド人孤児ラージクマールとビルマ宮廷の侍女ドリーが出会う。あまりに幼すぎる11歳と10歳―。ラージクマールは無一文から成功を目指し、ドリーはインドへと追放された王家に献身的に仕える。やがてインド人エリート官僚の妻とドリーとの邂逅が、ふたりを再会へと導くが...。歴史の奔流にもまれながら必死で生きる三人の姿、彼らの子や孫が織りなす死と恋の綾模様、結末に至って明かされる意外な語り手。100年以上もの時の流れを、魔法のような語り口で描ききり、高い文学的評価とともに世界的ベストセラーとなった名作。世界屈指のストーリーテラーが魔法のように紡ぎだす、運命の恋のゆくえ、偏在する死の悲劇と20世紀の激動。

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