梯久美子

世紀のラブレター (新潮新書)

甘える裕次郎、渇望する鳩山一郎、死を目前に想いを託した特攻兵や名将たち。平民宰相は妻の不貞をかこち、関東軍参謀はその名を連呼した。「なぜこんなにいい女体なのですか」と迫る茂吉、「覚悟していらっしゃいまし」と凄んだ美貌の歌人。ゆかしき皇族の相聞歌から、来世の邂逅を願う伴侶の悲哀まで―明治から平成の百年、近現代史を彩った男女の類まれな、あられもない恋文の力をたどる異色ノンフィクション。

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