井筒俊彦

『コーラン』を読む (岩波現代文庫)

イスラームの聖典『コーラン』は、その成立の複雑な歴史的・社会的経緯、独特の世界観、言語上の問題などを理解した上でないと、十分な理解は到底難しい。イスラーム哲学研究の第一人者が、『コーラン』をテキストにそって、多角的な観点を用いながら解読する。イスラームの根本概念である「終末論」「預言・預言者」「啓示」等を通して、『コーラン』の深い精神性が明確にされる。本書は、優れたコーラン入門としてはもとより、井筒哲学の基礎的構造を論じた最良の「井筒俊彦入門」の書でもある。

最初の感想を投稿しよう。