永井隆

村医 (アルバ文庫)

新婚間もなく僻村で開業医の第一歩を踏みだす中江登。貧しさと無知からくる自己保全と迷信がはびこる村で、人々の冷たい目を気にもせず、病人の治療に一途に手をつくす。だが、そうやって1年間、身を粉にして働いた報いは、薬代の支払いに空っぽになったタンスだけであった―。永井隆が両親をモデルに、ときにユーモアを交えて描く、一人の村医と妻の求道者にも似た生きざま。

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