大泉洋が大学在学中の1997年から雑誌連載で綴ってきた幻の原稿108編と、40歳になった自身を振り返りつつ執筆した4編を一挙収録した大人気エッセイ集。文庫版では「家族」をテーマに大量書き下ろし、装画を手掛けたあだち充との対談も追加収録。「水曜どうでしょう」裏話や「大泉洋の在り方」についての独白など、「大泉洋が喋っているよう」と評された“饒舌なエッセイ”は爆笑必至、そして胸が熱くなる大泉ワールド全開の一冊。

この関係性はどこか、機械じみている。

『触れたいのは自然作用なんだ 触れないのはマニュアルにないだけ』。
『囁いた愛の言葉だって 悲しいかな 予定調和なんだろう』

主人公の価値観が通じない様、先輩の襤褸が剥がれてゆく様を黙って見ているだけで、どうしようもない虚無感に包まれてゆく。
『続くのかい? 続けるのかい?』

彼らはいつまで、このような不安定な関係性を築いてゆくつもりなのだろうか。
(レンタル世界)
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