「だけどこれだけは承知していてくれ 僕は君を不幸にはしない」
「太陽が一日中雲に覆われてたって 代わって君に光を射す」
「愛され」を説く本は数あれど、意外と「愛する」を説く本は見当たらないような。
「愛する」とは、自分の意思で、覚悟を決めること。自分のレベルアップをしつつ笑、相手に「与える」行為なんだろうなぁ...
同じアルバムで、「どこまでいけばたどり着けるのだろう」なんて歌いながら、着地すべきところに着地した感がある。
清水依与吏さんがつづった話し言葉のような歌詞は、小説とは違って愛美の目線から語られています。
平気よ 大丈夫だよ 優しくなれたと思って 願いに変わって 最後は嘘になって
エンドロールで流れたとき、愛美の心情の変化がぎゅっと詰まっているこの一節に胸がしめつけられたものです。
これ以上ぴったりの主題歌はないと思っていましたが、まるで高寿の気持ちを代弁しているかのような曲がありました。
それはMr.childrenの『しるし』。
泣いたり 笑ったり 不安定な想いだけど それが君と僕のしるし
誰も経験したことのない恋をした二人の「しるし」は、涙が笑顔に、笑顔が涙に変わる記憶。
ふしぎなふしぎな物語は、恋人との時間が当たり前に続いていく幸せと、いつかくる別れのために一日一日を思い出にすることの大切さを教えてくれました。
★★★★★2021年2月11日映画公開★★★★★ 映画監督西川美和が惚れ込んで映画化権を取得した、 『復讐するは我にあり』で知られる佐木隆三渾身の人間ドラマ! 映画『すばらしき世界』(2021年2月11日公開予定)原案。 復刊にあたって、西川美和監督が書き下ろした解説を収録。 人生の大半を獄中で過ごした前科10犯の男が、極寒の刑務所から満期で出所した。 身寄りのない無骨者が、人生を再スタートしようと東京に出て、職探しを始めるが、 世間のルールに従うことができず、衝突と挫折の連続に戸惑う。 刑務所から出て歩き始めた自由な世界は、地獄か、あるいは。 伊藤整賞を受賞した傑作ノンフィクション・ノベル。
罪が同じ色だとしたら、何を祈るのか。
地面すれすれを飛ぶ鳩の群れにも
混ざれないはぐれ者。
状況を理解しない嘲笑が、
彼を巫山戯た話題に仕立て上げた。
偽りと手垢に塗れた記録映像。
隣人は今日も無関心。
土にまみれた彼の笑顔。
誰よりも無邪気なそれ。
もう、俺は悪魔と踊らずに済む。
痛む胸を押さえ、花を掴んだ。
Mutta and younger brother and Hibito made a promise to go to space when they where children. While Hibito becomes an astronaut, Mutta becomes a successful designer, until he gets fired. Hibito reminds him of the promise, and Mutta once again becomes the brave older brother he used to be. In Japanese. Annotation copyright Tsai Fong Books, Inc. Distributed by Tsai Fong Books, Inc.
1977年7月2日。インドのマドラスからカナダのモントリオールへと出航した日本の貨物船ツシマ丸は、太平洋上で嵐に巻き込まれ、あえなく沈没した。たった一艘しかない救命ボートに乗り、助かったのは、動物たちを連れカナダへ移住する途中だったインドの動物園経営者の息子パイ・パテル16歳。ほかには後ろ脚を骨折したシマウマ、オランウータン、ハイエナ、そしてこの世で最も強しく危険な獣―ベンガルトラのリチャード・パーカーが一緒だった。広大な海洋にぽつりと浮かぶ船。残されたのは僅かな非常食と水のみ。こうして1人と4頭の凄絶なサバイバル漂流が始まった...。2002年度ブッカー賞を受賞した文学史上類を見ない出色の冒険小説が、アカデミー賞監督アン・リーによって映画化。
ここでの螺旋は、そのまま遺伝子だ。
生きた虚像というのは、葛城のように、善人の面をした悪人のことだ。
彼は最初から、大切なものを暴力によって奪われていた。
黄金色に輝く悪魔の螺旋は、彼の腕に絡みつき、遂には罪の花を咲かせた。
それは赤く染まりながら、びっしりと釘で覆われたバットを濡らした。
この物語は勧善懲悪の話である。と同時に、偽悪的な物語でもある。
矛盾しているようだが、春が行ったことを考えると、罪や悪という言葉で断言するのもおかしい気がしてくるのだ。
生まれながらにして性善説を押し付けられた彼は、この先どんな未来を歩むのだろうか。