第160回芥川賞受賞!それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。 あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。すべては取り換え可能であったという答えを残して。

ニムロッド。ダメな飛行機コレクションの内の一機。我々は飛躍しすぎて感覚が追いつかないほど技術と共に生き、いずれ欠陥は無くなるのかもしれない。すべてものは正しい場所に溶け、個体としての意味も失い、システムは総合として動き出す。
仮想通貨のアルゴリズムのように、個の自由と独立を認めすぎると反対に個は溶け合って消滅していく。
すべてのものはシステムの一部となり正しい場所に消えるのか、はたまた欠陥を愛しシステムから外れた正しい場所に自由を見出すのか。
これはバランスの問題だと思う。
0
0件のコメント

あらすじは秘密、ヒントを少し。 双子/誕生日/瞬間移動 1年ぶりの新作は、ちょっと不思議で、なんだか切ない。

最初から最後まで
私の頭の中ではこの曲が
鳴り響いてました
0
0件のコメント
「みんなが近くにいる。怖い。それで保たれている。」この歌詞が物語の核心を突く。不穏で不気味、煽るような曲調と後半に鳴るホーンの混沌具合が、正体不明の三体人の存在や地球人の絶望感にマッチしている。
人類は史上最大の敵に打ち勝つことができるのか?これほど面白い作品には中々出会えないので、ぜひ読んでもらいたい。
0
0件のコメント

米軍基地の街・福生のハウスには、音楽に彩られながらドラッグとセックスと嬌声が満ちている。そんな退廃の日々の向こうには、空虚さを超えた希望がきらめく―。著者の原点であり、発表以来ベストセラーとして読み継がれてきた、永遠の文学の金字塔が新装版に!群像新人賞、芥川賞受賞のデビュー作。

目まぐるしい客観
0
0件のコメント

地方都市に住む幼児が、ある事故に巻き込まれる。原因の真相を追う新聞記者の父親が突き止めたのは、誰にでも心当たりのある、小さな罪の連鎖だった。決して法では裁けない「殺人」に、残された家族は沈黙するしかないのか?第63回日本推理作家協会賞受賞作。

負の連鎖で誰が悪いかわからなくなる、すごいミステリーでした。この曲がいいかなと思いました。
(*´∀`)
0
0件のコメント

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた。ウェブで大人気のエピソードがついに文庫化。

僕にとってこの小説は喜劇でありハッピーエンドなので、Radioheadのイメージはちょっと似合わないかもだけど、ラストを見たら、穏やかで力強い希望に満ちたこの曲しかないと思った。今日は君の人生の残りの最初の一日。だから、元気を出して。
0
0件のコメント

"「こゝろ」は後期三部作の終曲であるばかりでなく、漱石文学の絶頂をなす作品。自我の奥深くに巣くっているエゴイズムは、ここでぎりぎりのところまで押しつめられる。誠実ゆえに自己否定の試みを、自殺にまで追いつめなければならなかった漱石は、そこから「則天去私」という人生観にたどりつく。大正3年作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved"

「恋は罪悪ですよ」人が人を好きになり、想うことは尊い。この曲が、頭の中でヘビーローテーションだった。
0
0件のコメント

僕とクミコの家から猫が消え、世界は闇にのみ込まれてゆく。―長い年代記の始まり。

『ねじまき鳥クロニクル』が、この曲のインスピレーションのひとつとなったとのことです。
0
0件のコメント

第160回芥川賞受賞!それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。 あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。すべては取り換え可能であったという答えを残して。

作中で、Radioheadのボーカル、トム・ヨークについて言及される場面があり、念仏みたいな歌ばっかり作っていると紹介されている(笑)

この小説の読んだ人がRadioheadを食わず嫌いしてしまうのは、ファンとして心苦しいので、Radioheadの代表曲「Kid A」を主題歌として、選曲した。

この曲の歌詞は不気味で、シンセサイザーの音が私たちの不安を煽ってくる。この小説のように。
0
0件のコメント

「スタヴローギンの告白」として知られる『悪霊』第2巻「チーホンのもとで」には、3つの異稿が残されている。本書ではそのすべてを訳出した。さらに近年のドストエフスキー研究のいちじるしい進化=深化をふまえ、精密で画期的な解説を加えた。テクストのちがいが示すものは何か。

ニコライ・スタヴローギンの掴み難い、不安定さ、憂鬱にピッタリな曲だな、と思いました。
0
0件のコメント